TRIMS
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タイはシラチャに有るフィギュア完成品の製作工場「トリムス」。2010年夏のワンフェスに向けて怪物屋製品の完成品などをはじめ、GKで既売の原型師ブランドのアイテムなどを版権・オリジナルに関わらず完成品として製造する会社です。 ココはファクトリーなので、販売については日本支社「トリムス・ジャパン」が行うってシステム。
原型および彩色プロデュースを怪物屋が全面的にバックアップすると言う事で動き出したプロジェクトって事で、当ACCELもちょっと噛んでマス。
社長は台湾人のマーチンさんで、なんと中・英・タイ・日の4ヶ国語を操るスーパー経営者。日本語でギャグを飛ばせるくらいの流暢さにどんな脳回路なんだ?と。更に現在ロシア語をマスターしようと勉強中とか・・・凄ス!
「リキャスト王国」の悪名高いタイだけど、そこから世界最高水準の完成品を!と鼻息が荒いのが怪物屋の店長。トリムスジャパンから販売のアイテムは、ソレが版権モノで有れば必ず版権を取得するという「絶対条件」だそうです。

それではその製作を受け持つ「トリムス」の紹介をば。
まずは概観。綺麗な白壁に見えるが外気温40度越えが当たり前なタイ、キッツイ日差しに照らされたその様は正に南国。入り口右にはタイ仏教らしい神棚が有り、皆さん朝一の出勤時には拝んでる様子。一応我が家は浄土真宗(西)なので自分はスルーです(笑)。
タイ人の交通手段のその多くがバイク↑。物価の安いこの国に置いてバイクは相当な高級品。日本で言えば車を買うのと同等感覚くらいの出費との事。そうだとすればココの工員は日本での自分よりは金持ちって事だな(笑・・・しかない^^;。)

その右の画像は打ち合わせ風景・・・が、それほど難しい話をしているワケで無し(笑)。まぁ顔合わせみたいなもんです。向かって右から
●マーチンさん(トリムス社長)
●ナプさん(バンコク在住タイ人原型師)
●藤井君(トリムス・ジャパン)
●おで(ACCEL)
●オヤジ(怪物屋)

そしてなんで自分がいっちょ噛んでるかってーと、ココであざみの完成品製造をするから。ACCELではGK販売を行い、トリムス・ジャパンが完成品の販売を行います。で、それの製造がこのトリムス本社。
結構前からタイ行きは決まってたものの、自分のスケジュールとの兼ね合いで大幅にズレ込んじゃった。しかし航空チケットは購入済みだった為にトリムス工場の一角を間借りして、ソコで原型製作をするハメになってる・・・って図が右の画像。

結局滞在期間中には完成せず、日本に持ちかえって現在も製作中です。まったく毎回こんなんばっかで色んなところに申し訳ないって感じ。


次は工程順に各セクションの説明ね。
【粘土埋め】製作工程中、唯一空調jの利いた部屋での作業は粘土埋め。担当者のジャックさんが写ってないのが残念。
【注型】注型には真空脱泡機を使用で、マテリアルはなんとレジン。そう、トリムス製スタチューはポリストーンでは無くレジン製なんです! 経年で展示中にダレてしまうポリストーンと違ってレジンは形状維持をします。さらにその弾力性ゆえに破損する確立が低い。ならなぜ他のスタチューでは使わないのか? コストの問題なんですねぇ。レジン素材のスタチューなんて上代価格が相当跳ねあがる筈なので普通はやんない。しかしココではその上でコストを押さえようってチャレンジしてます。まぁなんちゅーか、これだけ取ってみても相当厳しい部分で戦ってるなぁと思ってあげてください。画像は製品チェック中の藤井君と現地工員さん2人
【成型・エフェクト】
ここからの作業はオール女子、しかもおばちゃんじゃなくってピッチピチのギャル軍団が当たります。画像は各アイテムごとにスムージングやパテ埋めの作業をしているところ。
右の画像は東工房フランケンのマントを型枠に添わせての固定作業。彼女達は例えばフランケンに積もる雪の表現なんかもこなします。現状の製造アイテムには無いんだけど、今後加工的な作業が必要なアイテムが来た場合は彼女達の活躍は欠かせません。

【塗装】(下の画像)
完成品においては最重要な部署で、工場中で最も多い人員を割いている。
一枚目画像のデスクはチーフの机だが、この子がまたナカナカに凄い。写っているのは怪物屋のラインナップ「マネキン」で、店長塗装のペイントマスターを再現している最中。
調色から肌塗装までが彼女の担当かな?そのスプレーワークはその辺の完成品屋を超えてます。コレなら「世界最高水準のクォリティーを追求する」・・・ってのもまんざら夢物語ではないのかも?と。
そして塗装工程最後の画像、筆による描込み担当の子もセンスが良い。彼女達の感性有ってのクォリティーコントロールならば、この後にラインナップされる「あざみ」は相当期待出来ると思いますヨ。
ココでチョット蛇足。ざっと見ても十数人の女子工員が居るワケなんだけど、そのほとんどの子はスタイル良いっス。しかもホットパンツで生足ニョッキリだし、近くに寄ったらシャンプーの良いかおりが・・・「この子可愛いなぁ」ってのも数人居るワケで、ウブな男子だったら仕事が手につかないんじゃないか?って環境であります。
自分はオッサンなんで、その辺は「目の保養に良し!」ってくらいでスルーできるが・・・いや、ホントだってば(笑)。
・・・閑話休題、

画像は東工房のフランケンと竜君の大魔神、下は東工房の風塵・雷神と店長塗りのマネキン・ペイントマスター(褐色肌)。コレらの完成品が次回夏のワンフェスに卓に並ぶと思うので、そのクォリティを見たってください。その他にもあったかな?
そして怪物屋の店長、新作のガラモン・ペイントマスターを製作中。彩色中の作業を久しぶりにヨコで見てたけど、このオヤジ、マジで早い。しかもここ数日の無理が祟ってか、目に雑菌が入りマトモな視界を確保できない状態なのに。流石やな・・・と言わざるを得ないワケで、ソコまでしたモノが上手く再現されれば良いなぁとか思いつつ帰国の途につきました。
タイ滞在は六日間、その殆どを工場で過ごしホテルに帰った後も半眠状態で原型製作。相当キツイ強行軍だったけど、実地で工場を見れたのは良かった。コレから「あざみ原型」の仕上げは大詰めに向かうわけだけど、マスプロで何処までの再現性が望めるのかの見当がついたのが大きい。なにより現地で使ってる塗料を持ちかえったしね(最後の画像がその塗料)。
WFでの展示品には使わないけど、ペイントマスター製作時に使えばマスターに近い製品が仕上がるハズ。それも上述した塗装チーフの女の子と描き込みが卓越している彼女が居て、且つ、成型・エフェクト班の作業の丁寧さを充てにしての話だけど。
また現地に常駐している日本人ディレクターの森君からもどう言う内容の指示が欲しいかを聞いて来たので、その指示書を作成してあげればかなり見込みは有るハズです。更にペイントマスターが出来たら現地に自分が赴くつもりだし。

・・・なんて原型も仕上がっていない現状で大風呂敷を広げるのは意に反するけど、今回のこの条件でクォリティーの引き上げが出来ないとは逆に考えにくかったりもする。 まぁ言っても最後までどうなるかわからないって部分の怖さはあるけども、製(「塗装済み完成品)では現状望める限界が試せるんじゃないかと思ってマス。

・・・ってか、さっさと原型仕上げないとどーにもこーにもですね。ハイ、頑張りマス^^;。